文系AIのビジネス分解
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担当が​休むと​受注​入力が​止まる。その​手順書は、​画面​録画から​AIで​作れる

人の使い方AIの使い方見立て:やる価値あり読了 5分
3行で
向く会社
受注入力や見積作成のやり方が、担当1人の頭の中にだけある6〜50人の会社。
見立て
やる価値あり。録画から手順書にするのはAIで足りる。例外を書く人と直す係が要る。
最初の一手
担当が休むと止まる仕事を1つ選び、作業を録画してAIに下書きを書かせる。

火曜の朝、​受注​入力の​担当が休んで、​出荷が​半日​止まる

受注入力や見積の作り方は、たいてい担当ひとりの頭の中です。販売管理ソフト(受注や売上を管理する道具)もそうです。どの画面で何を押すか、客ごとの締め日の例外まで含みます。担当が休むと、代わりに入る社長が画面の前で止まります。

中小企業庁の2025年版中小企業白書が、この状態を調べています。「業務の属人化・ブラックボックス化」と呼んでいます。ブラックボックス化は、中身が見えない状態のことです。防ぐ取組ができている会社は半分ほどです。小さい会社ほど手つかずです。

手順書が必要なのは、全員分かっています。作る時間がなく、作られないんです。この数年、画面録画をAIで手順書にする道具が出てきました。海外のScribeやTangoがそうです。国内ならTeachme Bizやヘルプドッグマニュアルです。

画面​録画から​AIが​手順を​起こす。​Scribeと​Tangoは月22〜​35ドル

マニュアル(手順書)は、担当が休日に作っていました。画面を1枚ずつ撮り、Word(文書作成ソフト)に貼ります。矢印を引き、文章も書きます。完成した頃には画面が変わり、誰も更新しません。だから作られないんです。

今は、担当がいつも通り作業する画面を録画するだけです。ScribeやTangoは、クリックごとに画面を撮ります。クリックは、マウスで押す操作のことです。手順の文章も自動で起こします。Teachme Bizは、作業の動画に字幕を付けます。手順ごとにも切り分けます。

ヘルプドッグマニュアルは、マニュアル名を入れるだけです。AIが構成から作り、画面録画も同じ画面で撮れます。上位の契約なら翻訳も付きます。外国人の従業員向けの手順書まで出せます。

場面昔と今
これまで
  • 手順は担当ひとりの頭の中
  • マニュアルは休日にWordで作る
  • 作った頃には画面が変わっている
いま
  • いつも通りの作業を画面録画
  • AIが画面つきの手順書を起こす
  • 画面が変わったら撮り直すだけ

やると、こう​変わる。頭の中の​手順が、​画面つきの​手順書になる

担当がいつも通り、受注入力や見積作成をします。その画面を録画し、AIに画面つきの手順書を書かせます。例外を書き足すのは人の仕事です。新人が手順書だけで作業できるかも、人が確かめます。

実際にやる方法

いくらかかるか。​無料枠から月35ドル、​国内は月35,000円〜

値札お金の流れ
払う側受注入力を1人が抱える6〜50人の会社
払う無料枠から月35ドル、国内は月35,000円〜
受け取る画面つきの手順書
提供する側Scribe・Tangoなどの道具+担当本人
相手

社員6〜50人で、担当1人が何年も仕事を回す会社です。受注入力・見積作成・請求の締めが当てはまります。典型は製造・卸・建設です。販売管理ソフトは入っています。操作を知る人は1人だけ、という状態ですね。

売り方と価格

海外なら、ScribeはBasicが無料です。Pro Personalは月35ドル(年払いなら25ドル)です。Tangoは無料枠のあと、Proが月22ドル(年払い)です。

国内で50人に配るなら、次の料金です。ヘルプドッグマニュアルは月35,000円(税別)です。Teachme Bizは月89,800円(50アカウント)です。アカウントは、利用者ごとの登録のことです。

必要なもの

画面録画ができるPC(パソコン)が必要です。ブラウザは、ネットを見る道具のことです。拡張は、後から足せる機能のことです。ScribeもTangoも、その拡張で撮れます。道具のアカウントと担当本人の協力も要ります。仕事を取られると感じない説明を、社長が先にしてください。

AIに任せられないのは、​5工程のうち​2つ

AIAIと人の分担AIか道具がやる人がやる
  1. 1いつも通り作業して録画
  2. 2画面ごとの手順を起こす
  3. 3例外を書き足す
  4. 4別の人が手順書だけでやる
  5. 5画面が変わったら撮り直す
AIに任せる線

工程は5つです。①いつも通り作業して録画します。②画面ごとの手順と説明文を起こします。③締め日が違う客などの例外を書き足します。④別の人が手順書だけで一度やって直します。⑤画面が変わったら撮り直します。

AIと道具に任せられるのは①②⑤です。③の例外の追記と④の確認は、人が担当してください。その例外こそ、担当にしか分からない所です。

詰まりそうな所

法律面の問題は、お客さんの個人情報です。受注画面の情報を海外の道具に送ってよいか、という点です。商習慣では、担当が口約束で回す例外の多さが問題です。手順書に書ききれないほどあります。

心理面では、手順書の受け取られ方が問題です。「自分を要らなくする紙」と担当が感じてしまいます。「うちは全員分かっている」と言う社長ほど止まります。担当が休んだ日、自分で画面の前に座った時です。

最初の30日

詰まる所最初の30日
  1. 1〜7日止まると困る仕事を1つ選んで録画する
  2. 8〜14日無料枠で手順書の下書きを出す
  3. 15〜30日別の人が1件入れ、詰まりを担当が足す

属人​化防止に​取り組む​会社51.5%、​付加​価値の​伸び​11.4%対​5.9%

項目値誰の発表か・条件扱い
属人化の防止に取り組む中小企業51.5%中小企業庁(2025年版中小企業白書)。第2-1-18図。帝国データバンク「令和6年度中小企業の経営課題と事業活動に関する調査」、n=24,588。30名以下の会社は46.0%第三者の調査
付加価値額の変化率(中央値)取り組む会社11.4%/取り組まない会社5.9%中小企業庁(2025年版中小企業白書)。第2-1-22図。属人化防止への取組状況別。2018年と2023年の比較。n=9,032/6,930第三者の調査
Scribe Pro Personal月35ドル(年払い25ドル)Scribe。公式料金ページの表示額。Basicは無料、Pro Teamは1席17ドル(年払い13ドル、5席から)公式公表
ヘルプドッグマニュアル LITE月35,000円(税別、50人まで)ヘルプドッグマニュアル(旧トースターチーム)。公式料金ページの表示額。年間契約、初期費用は別途見積公式公表
Teachme Biz エントリー月89,800円(50アカウント)Teachme Biz。公式料金ページの表示額。12か月契約。動画から手順書を起こすAI機能つき公式公表

出典 2025年版中小企業白書の第2部第1章第2節(HTML版)と、第2-1-18図・19図・22図のExcelデータ、Scribe・Tango・ヘルプドッグマニュアル・Teachme Bizの公式料金ページ、Teachme BizのAI機能ページを2026年9月7日に確認しました。Dojo(テンダ)の料金は公式サイトで非公開のため書いていません。

これを​商売にするなら

買う側は、担当が休んでも仕事が止まりません。引き継ぎも日単位で済みます。中小企業白書の数字は、付加価値額の伸びです。中央値(順に並べた数値の真ん中)で比べています。属人化防止に取り組む会社は11.4%でした。取り組まない会社は5.9%でした。

売る側は、手順書作りの原価(かかる費用)が下がりました。代行は昔からあります。AIが録画から下書きを出す分、人は例外の聞き取りと直しに集中できます。差が出るのは、作る時間がない状態を変えた点です。録画するだけで済みます。道具は月数十ドルです。設定と聞き取りに値段がつきます。

向いている会社

  • 受注入力や見積作成を1人が何年も担当している製造・卸・建設
  • 担当が休んだ日に出荷や請求が止まった経験がある会社
  • 販売管理ソフトが入っていて、画面で完結する仕事が多い会社

向かない会社

  • 手順が画面ではなく、現場の勘や電話のやりとりで決まる仕事が中心の会社
  • 担当の協力が得られず、録画そのものを嫌がる会社
  • 社員3人以下で、全員が全部の仕事を見ている会社
私の見立て

やる価値はあります。録画から手順書の下書きを作る機能は、無料枠でも十分です。大事なのは、担当本人が例外を書き足す時間です。社長が、仕事として認めてください。休日の宿題にした瞬間、また作られなくなります。

うちの会社でやるなら

自分の会社に当てはめると、どうなるか。

業種と人数を選んで、ひとつだけ答えてください。向き不向きと、その規模の会社での最初の30日が返ってきます。一度選んだ業種と人数は、次の記事でも覚えています。

例:製造・6〜20人の会社で「はい」なら、向き度は高。理由が3行と、その規模での最初の30日が返ります。向かないときは、代わりに効く記事を1本すすめます。

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