夜9時、届いたクレームのメールを前に返信文を書き直している
夜9時、社長はパソコンの前です。昼に来たクレームのメールを開いています。1行目から書き直します。謝りすぎると、非を全部認めたことになります。あっさり書くと火に油を注ぎます。どちらにも寄れないまま、30分が過ぎます。相手は待っています。トランスコスモスが2022年に3,101人へ聞いた調査です。
1時間で返ってくれば早いと感じる人は51.9%です。1時間でも遅いと感じる人は21.9%いました。遅いと感じた人の約20%は、買わないと答えています。解約したいとの答えも含みます。16.8%は家族や友人に伝えると答えました。この記事は、その最初の1通の話です。
返信の速さを測った調査が出て、遅さの代償が数字になった
前からテンプレート(文面のひな形)はありました。そのまま出すと、ひな形を使ったと相手に伝わります。結局、毎回書き直していました。いまは違います。伝えるのは、起きたこと、分かった時期、直し方です。この3つを箇条書きで渡せば、文章になります。文章の硬さも選べます。
共有メール(複数人で使うメール)の値段も出ています。ユーザーは利用者のことです。メールワイズが1ユーザー月600円(税抜・最低5人)です。TayoriのプロフェッショナルはAIが使えます。月11,980円(税抜・10名)です。
プランは利用コースのことです。チャネルトークは無料プランがあり、AIは問い合わせ1件50円です。2026年10月1日から、対策が事業主の義務になります。カスタマーハラスメント(客による理不尽な言動)の対策です。返信の速さだけでなく、社員を守る手順も要ります。
- 夜に一人で返信文を考える
- テンプレは結局書き直す
- 基準が人によってぶれる
- 箇条書きを渡せば形になる
- 人は削って線を決める
- 最初の1通が早くなる
やると、こう変わる。ゼロから書く仕事が、直す仕事に
ゼロから書く仕事が、直す仕事に変わります。事実と方針を箇条書きで渡します。AI(人工知能)が返信文の形にします。社長は言い回しを削り、約束していい線を決めます。30分が5分になります。
いくらかかるか。共有メールが1人月600円、AI付きは月11,980円
- 相手
客からのクレームがメールで来る会社です。フォーム(問い合わせの入力画面)で来る会社も合います。通販、修理、施工、教室などです。社員6〜50人で、返信を社長か担当1人が書いています。夜に書いている会社ほど効きます。
- 売り方と価格
費用が安い順なら、共有メールからです。メールワイズのスタンダードは1ユーザー月600円(税抜)です。最低5人で初期費用0円です。30日の無料お試しが付きます。
AIまで含むなら、Tayoriのプロフェッショナルです。月11,980円(税抜・10名)です。AIチャットボット(AIによる自動応答)を使えます。使えるのは、このプラン以上です。
チャネルトークは無料プランがあります。AIエージェント(自動で対応を進めるAI)も使えます。オプション(追加機能)で問い合わせ1件50円です。汎用のAI(幅広い用途に使えるAI)で下書きもできます。その場合、かかるのはいま契約しているものの費用だけです。
- 必要なもの
過去1年のクレームの記録を用意します。返金と交換の基準、約束していい線も必要です。出す前に読む人も決めます。基準が決まっていない会社は、文章より先にそこを決めてください。
AIに任せられるのは、6工程のうち2つ
- 1事実を確かめる
- 2約束の線を決める
- 3文章の形にする
- 4硬さを調整する
- 5言い過ぎを削る
- 6出す前に読む
- AIに任せる線
AIに任せられるのは、6工程のうち2つです。事実の箇条書きから文章を作り、硬さを調整します。任せられないのは4つです。何が起きたかの確認と、非を認める範囲の判断です。返金や交換の約束、出す前の最終確認も含みます。AIは、その言葉の重さを知りません。
- 詰まりそうな所
詰まるのは3つです。1つ目は、言い過ぎることです。AIは丁寧に書きます。丁寧すぎると、非を全部認めた文になります。出す前に必ず読んでください。
2つ目は、お詫びの品です。金券や商品を付けると、景品の規制に当たる場合があります。取引価額1,000円未満なら200円が上限です。それ以上なら2割が上限です。
3つ目は、社員を守る手順です。2026年10月1日からカスタマーハラスメント対策が義務になります。方針を決め、相談の窓口を作ります。起きたときの手順も決めます。返信の速さとは別の話です。
最初の30日
- 1〜7日過去1年のクレーム20件を分ける
- 8〜14日種類ごとに約束の線を1行で書く
- 15〜30日線を渡して下書きさせ自分で読む
1時間でも遅いが21.9%、相談100万件、カスハラ義務化
| 項目 | 値 | 誰の発表か・条件 | 扱い |
|---|---|---|---|
| 1時間でも遅いと感じる人 | 21.9% | トランスコスモス株式会社。2022年10月17〜24日の調査。全国の20〜79歳の男女3,101名。1時間で早いと感じる人は51.9%。BPOの会社が自ら実施した調査(確認 2026-09-11) | 第三者の調査 |
| 遅いと感じたときの行動 | 約20%が購入しない | トランスコスモス株式会社。同じ調査。解約したいを含む。家族・友人に伝えると答えたのは16.8%(確認 2026-09-11) | 第三者の調査 |
| 消費生活相談の件数 | 100万6,377件 | 国民生活センター。2025年度。前年度の91万3,355件から約9万件増。販売購入形態では通信販売が38.0%で最多。事業者に直接来たクレームの件数ではない(確認 2026-08-05) | 公式公表 |
| カスハラ対策の義務化 | 2026年10月1日 | 厚生労働省。2025年6月改正の労働施策総合推進法。方針の明確化と周知、相談体制の整備、事後の迅速かつ適切な対応が事業主の義務になる(確認 2026-08-20) | 公式公表 |
| お詫びの品の上限 | 取引価額の2割 | 消費者庁。総付景品の規制。取引価額1,000円未満なら200円、1,000円以上なら取引価額の10分の2が上限(確認 2026-09-11) | 公式公表 |
出典 2026年9月11日に、国民生活センターが2026年8月5日に発表した2025年度の消費生活相談の状況、トランスコスモスの問い合わせフォームとメール利用調査2022、ACAPのISO 10002に関するページ、消費者庁の景品規制のページと令和7年度の景品表示法の運用状況、厚生労働省のWebマガジン2026年8月20日号、メールワイズ・Tayori・チャネルトークの料金ページを開いて確認した。Zoho DeskとRe:lationとyaritoriの月額は、公式ページの表示が読み取れないか開けなかったので書かない。クレーム対応を外に出したときの相場は、公表している会社を確認できず公表値なし。事業者向けの謝罪文のひな形を配る公的機関も見つからなかった。
- 国民生活センターの2026年8月5日の報道発表www.kokusen.go.jp(確認 2026-09-11)
- トランスコスモスの2022年調査www.transcosmos-cotra.jp(確認 2026-09-11)
- 厚生労働省のWebマガジン2026年8月20日号www.mhlw.go.jp(確認 2026-09-11)
- 消費者庁の景品規制のページwww.caa.go.jp(確認 2026-09-11)
- メールワイズの料金ページmailwise.cybozu.co.jp(確認 2026-09-11)
- Tayoriの料金ページtayori.com(確認 2026-09-11)
- チャネルトークの料金ページchannel.io(確認 2026-09-11)
これを商売にするなら
買う側の得は、最初の1通が早くなることです。1時間でも遅いと感じる人が21.9%います。その21.9%が、買わない側と人に話す側に回ります。国民生活センターによると、消費生活相談が増えています。
2025年度は100万6,377件です。前年度から約9万件増えました。通信販売が38.0%で最も多いです。売る側の得は、件数とともに増えます。問い合わせの窓口は止められません。一度そこに履歴が溜まると、抜けなくなります。
約束していい線を先に決めると差がつきます。返金の範囲、交換の条件、お詫びの品の上限です。お詫びの品は、取引価額(取引の金額)で上限が決まります。1,000円未満なら200円です。1,000円以上なら取引価額の2割が上限です。消費者庁の景品規制(景品の金額の決まり)です。
向いている会社
- クレームがメールやフォームで来て、返信を1人が書いている会社
- 返信に時間がかかり、翌日以降になることがある会社
- 返金や交換の基準が、人によって変わってしまう会社
向かない会社
- クレームがほぼ対面か電話で、文章として残らない会社
- 返金や交換の基準が、まだ1つも決まっていない会社
- 出す前に読む人を置けない会社
条件つきでやる価値あり、と見ます。速さの価値は数字で見えます。1時間でも遅いと感じる人が21.9%います。そのうち約20%が買わない側に回ります。文面より先に、返金の範囲と交換の条件を決めます。お詫びの品の上限もです。この3つが未定だと、AIが上手に書くほど危険です。
自分の会社に当てはめると、どうなるか。
業種と人数を選んで、ひとつだけ答えてください。向き不向きと、その規模の会社での最初の30日が返ってきます。一度選んだ業種と人数は、次の記事でも覚えています。
例:小売・飲食・6〜20人の会社で「はい」なら、向き度は高。理由が3行と、その規模での最初の30日が返ります。向かないときは、代わりに効く記事を1本すすめます。